日々草の唄

死ぬまで生きる日々のようす

人形制作日誌_少女人形完成


気づけば、5体目となる少女人形が完成しており、今週中にも6体目となる少年人形が完成しそうです。

この2人を塗装する際に、なんだかとってもセンチメンタルな気持ちになったのにも関わらず、今や淡々と作業しております。

出来上がった少女人形の写真をちらっと。

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この人は「花妖」という言葉の字面に惹かれたのがきっかけとなり、胸元に花のレリーフを彫りました。

記憶が定かではないのですが、澁澤さんが中国の言葉として紹介していたような気がするので、ちょっと中国っぽいイメージも取り入れています。
また、なんとなく桃の花の妖精をイメージしておりまして、若干わがままそう。
写真をみた人から、「蝶々がとまっているような唇」と言ってもらえたのが嬉しかったです。

何で、こんな顔をしてるの?と聞かれると困ります。
作ってる自分とは別の、分析・営業用の自分が、客観的にこの顔を説明することはできるんですが、結局それは理由の後付けでしかなくて。

作っているときは、言葉にできない思いをひたすら反芻させています。
その思いのほとんどは、きっと人を基に発露した感情で、ときめき、切なさ、愛しさ、哀しさ、執着、嫉妬、回避、色んな「何か」がもやもや、もやもやと。
もやもやしてると、だんだん人形の方が「個」を持ってきて、溶け合うように人形と見つめ合いながら、その人形が満足のいくようにしてあげたいなぁ~とぼんやり思ったりなんかしちゃって。

自分だけが知っている、飲み込んでしまった言葉や、誰にも見せたくない気持ち。
それはとてもキラキラしているものもあれば、醜いものもあって、どちらもやっぱり、誰にも見せたくないもので、そんな全てを、人形は見透かしてくれる。
そんな気がするんですよね。